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初対面の人と会うときによく見る相手のポイントとして、ドイツは1位、アメリカは2位に「歯(歯並びや色)」をあげたのに対し、日本では5位という結果に。「歯=印象を左右するもの」という意識が日本は低いことが明らかに。
オーラルケアのために普段使用しているもの、「電動歯ブラシ」はドイツが53.0%、アメリカが39.0%に対し、日本は16.0%の結果に。また全体で見ても、日本はいずれの種類も使用率が一番低く、オーラルケアへの意識やオーラルケア用品の用途への理解がまだまだ進んでいないことが伺えます。
次に、オーラルケアへの投資額を調べました。ケア用品の購入や歯科通院、クリーニング・ホワイトニングなどのメンテナンス費など、オーラルケアのための商品やサービスに対して使う年間のお金について、最も多い金額帯が、日本では「3,000円未満」が37.0%、アメリカでは「3,000円以上~5,000円未満」が25.0%、ドイツでは「5,000円以上~10,000円未満」が26.0%と、日本はオーラルケアへの投資額が最下位であることが判明。また、「25,000円以上」は日本では僅か6.0%に留まりました。前述の電動歯ブラシの普及率も含め、ドイツはオーラルケアへ意識の高い傾向にあります。
オーラルケアの目的は虫歯予防など様々ですが、その一つに歯周病予防があります。歯周病予防として、TOPは各国ともに「丁寧なブラッシングをする」ですが、アメリカやドイツでは「歯周病対策効果の高い歯磨き粉を使う」や「歯周病対策効果の高い洗口液を使う」など、様々な予防・対策を行っていることが伺えますが、日本は「丁寧なブラッシング」以外のケアは30%を割っています。
歯周病対策のセルフケアとして、歯面清掃に加え、歯と歯茎のすき間(歯周ポケット)の清掃が重要ですが、日本ではまだまだブラッシング以外の方法が浸透していないことが分かりました。
続いて、長引くマスク生活によって気になることが増えた口臭について調査。自身の口臭対策について、「とても自信がある」「やや自信がある」と答えたのは、日本は19.0%に対して、アメリカは68.0%、ドイツは79.0%と大きな差が生まれました。
実際に、口臭対策をどの程度意識しているか、日本は「とても意識している」と回答したのが32.0%に対し、アメリカは54.0%、ドイツは74.0%と、口臭対策への関心度合でも差が顕著に。
日本では、口臭が発生する原因を正しく理解していなく、効果的なオーラルケアを実践できず、口臭への自信のなさにもつながっているのかもしれません。
歯が与える印象についても初対面の人と会うときに、相手のどこをよく見ているか、「目」は各国上位に。一方で、「歯(歯並びや色)」は日本では5位に対し、アメリカは2位、ドイツは1位と、見た目における歯の重要度の違いが浮き彫りになりました。
「歯並び」や「歯の白さ」の予防・対策について「とても意識している」と答えた方は、「歯並び」は、アメリカでは43.0%、ドイツでは42.0%に対し、日本では13.0%。「歯の白さ」は、アメリカでは44.0%、ドイツでは40.0%に対し、日本では10.0%の結果に。「歯=印象を左右するもの」という意識が日本では非常に低いことが分かりました。
ステイホームとオーラルケアの関係についてです。行動様式に変化をもたらした新型コロナウィルスですが、オーラルケアにも影響を与えているのか…
「前は、歯医者に定期的に行ってケアをしていたが、コロナ禍で行かなくなり歯茎が弱ってきた(日本60代女性)」「歯科通院の頻度が大きく減った。また、自宅でのブラッシング時間が増えた。(日本30代男性)」
「通院できなかったため、歯磨き・フロス・ゆすぎを徹底した。(アメリカ60代女性)」「以前よりも時間があるため、歯磨きや歯の手入れに費やす時間が増えた。(アメリカ40代女性)」
「オーラルケアに以前よりも時間と手間をかけている。ホワイトニング剤も使用し、たまに普段よりも1回多く歯を磨くこともある。(ドイツ30代男性)」「通院するまでの期間が開く時は、普段よりも頻繁に口をゆすいで、歯磨きも入念にする。(ドイツ女性20代)」
各国ともに、コロナ禍で歯科医に行く頻度が減った分、不安が増え、自宅でのオーラルケアをより入念にしていることが分かりました。
「『笑顔の文化』が定着している欧米では、白い歯や整った歯並びが笑顔の必須条件になります。清潔感のある口元は単に相手に与える印象を良くするだけでなく、かみ合わせのバランスを保つことで健康な食生活の維持に繋がり、虫歯や歯周病といったさまざまなトラブルを回避する予防医療の要として論理的に捉えられていることは日本と大きく違う点です。キスやハグといったスキンシップの文化がある国では、相手との距離が近いという慣習もオーラルケアに対する意識を高めていると言われます。口臭マナー対策としてデンタルフロスやマウスウォッシュの習慣が根付いているのも、こうした背景があるのではないでしょうか。
オーラルケアは、歯科医院で行うプロケアと自身で行うセルフケアの両輪から成り立っていますが、プロケアが3~6ヶ月に一回といった頻度なのに対し、毎日2~3回行うのがセルフケアです。時間に換算してみると圧倒的にセルフケアが占める重要度が高いのですが、海外では当たり前のこうした認識が日本ではまだまだ浸透していないように感じます。
近年、歯や口が健康であることが身体全体の健康を左右し、健康寿命の延命にも繋がると様々な研究で明らかになっています。そのために重要なのは、口の中を衛生的に保つことと、かむ力を高めること。毎日の歯みがきもその第1歩となります。
実は日本人は、毎食後歯磨きをするなど、歯磨き習慣があるにもかかわらず歯周病が多く、正しい歯磨きができている方は10人に1人ほどしかいません。鏡を見ずに歯磨きをするなど、歯磨きの回数は多くても、効果的な磨き方を実践できていない方が多いと言われています。
間違った歯磨きは、歯や歯茎を傷め、落としきれていない汚れは口臭や歯周病の原因にもなります。歯ブラシをグーで握りゴシゴシ音を立てて磨いていたり、1カ月しないうちに歯ブラシの毛先が開いたりするのは、オーバーブラッシング(磨きすぎ)の状態です。
磨きすぎは歯茎下がりを招き、歯茎は一度下がると元には戻らないうえ、歯の根元が露出し虫歯になる「根面う蝕」を招く可能性があります。磨きすぎを防ぐことは、大切な歯を長持ちさせる意味を持ちます。
また、汚れがたまりやすい歯と歯の間や裏側をしっかり磨けていないと、ぬめり汚れが歯石となり、口臭や歯周病の原因にもなります。磨きすぎと磨かなさすぎ、いずれも問題となるのです。
適切な歯ブラシ圧は「100~200g程度」とされていますが、実際にどのくらいかを自分でコントロールしながらのブラッシングは非常に難しいのが現状です。電動歯ブラシの場合は、モーターの力に加えてこすってしまうと、歯への負担が非常に大きくなるため要注意。また、電動歯ブラシを使用する際は、研磨剤の少ないジェル状の歯磨き粉を使用すると、歯への負担も少なくなります。
ブラッシングの順番について、表側を時計回りにぐるっと一周、次に裏側も同じように・・・といった指導を歯科医院で受けたことがあるという方もいらっしゃるでしょう。しかし、こうしてやり方をルーティンにしても、動かし方の癖によって磨き残しがでてしまうのが通常です。利き手の裏側や、手首を返してブラシを持ち替える場所などは特に疎かになりがちなポイントです
また、1日3回の歯磨きのうち、歯周病予防に一番大事な歯磨きは夜です。起きている間は唾液が循環しているため汚れも流れますが、寝ている間は唾液の分泌が減り口の中が乾きやすく、汚れが留まりがちになります。寝る前に重点的なケアをしましょう。