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口の中には300種類以上の細菌がいるといわれています。その中で虫歯の原因になる菌は十数種類で、誰にもいる代表的な菌がミュータンス菌です。虫歯菌は食べかすの糖分をもとに歯垢(プラーク)を作ります(歯垢の80%は細菌)。そのとき細菌から排出される乳酸により、硬い組織であるエナメル質や象牙質が溶かされてしまいます。これが虫歯です。
食べたら磨くという習慣をつけてください。特に寝ているときは抗菌作用のある唾液の量が減るので虫歯になりやすくなります。寝る前はより念入りにブラッシングをしてください。しかし歯ブラシだけでは全体の50%しか歯垢を落とせません。歯と歯の間を磨く糸ようじや歯間ブラシを併用してください。そうすると全体の80%の歯垢が除去かのうです。一人ひとり歯並びや、かたちがちがうので歯医者さんで自分にあった磨き方をしっかり教わってください。
子どものおやつや大人でも間食のとき、だらだら食べると少ない量でも糖質を口の中に長時間満たし続けるということになるので、なるべく時間を決めて食べるように心がけてください。食べ物は砂糖が多いほど虫歯になりやすくなります。糖質を抑えたものや天然素材の甘味料であるキシリトールの入ったものを選びましょう。キシリトールは細菌には分解<糖代謝>できないため酸が出ません。また分解しようとエネルギーを使った細菌が減っていくので細菌の勢いが衰えて口の中の酸性度<虫歯になりやすい環境です>が低くなっていきます。結果的にキシリトールは虫歯予防につながります。食後キシリトールガムをかむのはよいことです(もちろんガムだけではだめですが)。
フッ素は歯医者さん<市販されている歯磨き粉の含有フッ素濃度の約10倍を使います>で塗ってもらうこともできますし、フッ素入りのハミガキ剤やうがい液を使用してください。そうすることにより歯の質が強くなり<硬くなります>、虫歯菌の出す酸に溶けにくくなります。表面的な虫歯(歯の表面が白くなっている程度)であれば歯の再石灰化も期待できます。