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知覚過敏はどのように起こるのでしょうか?
歯は3層構造になっており、歯肉から出ている歯冠と呼ばれる部分は外側からエナメル質、象牙質、歯髄腔となっており、歯の根の部分は外側からセメント質、象牙質、根管となっています。象牙質は象牙細管と呼ばれる細い管の集合体で、その管1本1本の中には象牙芽細胞という歯髄腔にある細胞の突起が含まれており、その部分が刺激を受けると神経に刺激が伝わります。神経<α繊維>には痛みを感じる「痛覚」しか存在しないため、「冷たい」という刺激も「痛み」に変わって脳へと送られるのです。
冷たい水などが刺激として象牙質を介して神経に伝わり、それを脳が「痛み」として知覚する、これが知覚過敏のメカニズムです。
エナメル質は硬い結晶で構成されていて、水などの刺激をブロックするため、虫歯などになっていない限り、歯冠の部分がしみることはありません。しかし、食いしばりなどでエナメル質が削れていたり、歯周病で歯肉が下がっていると、刺激を完全にブロックすることができないセメント質が露出してしまうため、冷たい水などが刺激となって、痛みを感じてしまうのです。
対応としては、薬剤を塗布するという方法があります。象牙細管を塞ぐ高濃度の薬品を用いる方法で、それを知覚過敏がある部分に塗布します。歯を削ったりする必要もなく、処置自体も簡単なため、歯科医院では最初に行うことが多い治療です。保険適応のため安価ですが、効果は個人差が大きいため、この処置で症状が改善しない場合は他の治療法を考える必要があります。
これからもまだ暑い季節が続きますので冷たいものを口にする機会も多いかとおもいます、少しでも気なることありましたらお気軽にご相談下さい。